
歯肉切除術(Gingivectomy)または歯肉整形手術とは、歯肉を切除または形を整える外科的処置であり、歯肉の高さを上げて歯を長く見せることができます。さらに、歯肉炎や深い歯周ポケットなど、抗生物質やスケーリングでは治療できない状態の改善にも用いられます。
多くの場合、歯肉切除はクラウンやラミネートベニア、根管治療、親知らずの抜歯と併せて行われ、歯肉をより滑らかに整えるために行われます。
【歯肉整形が必要となる主な理由】
– 矯正治療後の歯肉切除
– 根管治療後の補助処置
– クラウン治療の前処置
– 歯肉の腫れや歯肉の過形成
– 歯肉縁の高さの不均一
– 歯肉が歯を覆いすぎて咀嚼や発音に影響する場合
– ガミースマイル改善や口唇形成術の補助処置
【歯肉切除の利点】
– 自信を持って笑えるようになる
– 歯肉炎、歯周病、深い歯周ポケットなど歯肉の病気改善に有効
– 歯科医師や患者が歯を清掃しやすくなる
– 根面う蝕の予防
– 根管治療、クラウン修復がより完全に可能となる
– 歯を長く見せることができる
【歯肉切除の欠点】
術後に口腔内のケアを怠ると、歯頸部の摩耗、歯肉の腫れ、歯肉退縮、むし歯、感染などが起こる可能性があります。
【術後のケア方法】
– 歯科医師がガム状の保護材を使用した場合、その部分は歯磨きを避け、殺菌性マウスウォッシュを1日2回、1回1分使用
– 通常の傷の場合は綿棒に水を含ませ、優しく清拭
– 痛みがある場合は鎮痛剤を服用
– 抗生物質を処方された場合は指示通りに服用
– 歯や歯肉に負担のかかる行為(硬いものを噛む、歯ぎしり、格闘技など)は避ける
【術後に食べてよいもの】
– 咀嚼の少ない柔らかい食べ物(おかゆ、雑炊)
– 冷たい食べ物
– 水を1日8杯以上摂取
– ビタミンを含む果物(ベリー類、キウイ、パイナップルなど)
– 卵白、鶏肉、豆類などのタンパク質食品(創傷治癒を促進)
【術後に避けるべき食べ物】
– 辛い・刺激の強い食べ物
– 氷、ナッツ、硬い食品やスナック菓子
– アルコール、喫煙
– 噛みにくい肉類(脂身やスジの多い肉)
– 発酵食品や漬物(発酵魚、漬け果物など)—感染リスクあり