
ドライマウスとは
ドライマウス(口腔乾燥症)は、唾液の分泌量が通常よりも少なくなることで、口の中が常に乾いた状態になる症状です。特に高齢者に多く見られ、加齢による体の変化や、持病・服薬などが原因となることが多くあります。
高齢者にドライマウスが多い理由
- 加齢による変化:唾液腺の機能が低下し、唾液の分泌量が減少します。
- 薬の副作用:降圧剤、利尿剤、抗うつ薬、パーキンソン病の薬など、多くの薬が唾液分泌を抑える作用を持っています。
- 持病:糖尿病やシェーグレン症候群(Sjögren症候群)、慢性的な脱水などが原因になることがあります。
- 口呼吸:鼻づまりや入れ歯の長時間使用により、無意識のうちに口呼吸になる人も多く、口の乾燥を悪化させます。
よくある症状
- 口や喉が乾きやすい
- 舌のひび割れ、唇の乾燥
- 口臭が強くなる
- 虫歯や歯周病になりやすい
- 入れ歯が擦れて痛みや違和感が出る
放置するとどうなる?
ドライマウスは単なる「口の乾き」ではなく、口腔内全体の健康に影響します。
- 歯の根元に虫歯ができやすくなる
- 口内炎やカンジダ菌による感染が起こりやすくなる
- 話しにくい、飲み込みにくいなど、日常生活の質が低下する
自分でできる対策
- こまめに水分補給をする
- 砂糖やアルコールの摂取を控える(乾燥を悪化させるため)
- 無糖ガムやシュガーレスキャンディーで唾液の分泌を促す
- 丁寧な口腔ケア(歯磨き・フロス)を毎日欠かさない
- 定期的な歯科検診で虫歯や歯周病を早期発見・予防
- 症状が続く場合は歯科医院へ相談し、人工唾液や保湿ジェルなどを活用する
受診の目安
2週間以上口の乾きが続いたり、口内炎・虫歯・話しにくさなどがある場合は、早めに歯科医院を受診して原因を特定し、適切な治療を受けましょう。
まとめ
ドライマウスは高齢者に多く見られる症状ですが、正しいケアと早めの対応で改善・予防が可能です。日頃からお口の健康に気を配ることで、快適な生活と健やかな笑顔を守ることができます。